倉庫軽作業でフォークリフトに轢かれそうになった池田ななみ(@rasukarurun)です。ADHD(注意欠陥多動性障害・注意欠如多動症)で治療を受けています。
ADHD治療薬、ストラテラカプセルを80mg/日に増量して3週間が経ちました。
現在は朝にストラテラ40mg・コンサータ27mg、夜にストラテラ40mgを内服しています。ストラテラは私の頭に確実に作用しています。
ストラテラを飲むことで感じる「自分が自分じゃなくなる」ような不思議な感覚について話したいと思います。
<目次>
ストラテラの作用…頭の中が静かになる
ADHDの頭の中は、いつもごちゃごちゃしています。見た目はぼーっとしていても、頭の中は多動で、気が散りやすくて、ブレーキが利かない。次から次へと発想が浮かんで来たり、空想の世界にトリップしたり、めまぐるしく興味の対象が移ります。
散らかった部屋と同じように、頭の中が散らかっています。しかし、ストラテラを飲むと、ごちゃごちゃした頭の中の世界が静かになります。
絡まっていたイヤホンコードがほどけるような気分です。
感情が平坦になる
常に衝動にゆさぶられ、めまぐるしく変わっていた感情が、平たんになるのです。「感情をなくす」というと大げさかもしれません。
よくいうと「冷静」になれます。しかし「つまらない」ともいえます。おもちゃで散らかっていた部屋がからっぽになるような感覚。うまく言えませんが、感情に突き動かされることがなくなりました。
ストラテラの副作用?発想力、創造性は低下
ADHDの長所として挙げられるのが「発想力」「創造性」です。この長所を生かしてクリエイティブな仕事や趣味を楽しんでいるADHDさんも多いのではないでしょうか?
ストラテラを飲むことで、ぶっ飛んだ発想力や創造性は低下したような気がします。以前は、頭に次から次へと書きたい言葉が浮かんで止まらなくなったり、Twitterにツイートしたい呟きが浮かんで、呟かずにはいられませんでした。
しかし、Twitterでネタツイートをする意欲もなくなりました。
tweetがつまらないのはストラテラの副作用
— 池田ラスカル (@rasukarurun) 2016年7月10日
私の仕事は倉庫軽作業です。ロボットのような働きが求められます。発想力も創造性も必要ありません。仕事には何の影響もなく、むしろプラスです。
クリエイティブな仕事や、個性を生かした仕事をされている方にはマイナスに作用する薬かもしれません。
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自分が自分じゃなくなる感覚
障害は個性です。個性というのは、必ずしも良い面ではありません。この個性のせいで、さんざん苦しめられてきました。
ストラテラを飲むことで、症状とともに個性も薄くなりました。私は、そこまでして守りたい個性もないし、自分のことも好きではありません。ストラテラで症状と個性を少しでも消した方がずっと生きやすいです。
それでも、ふと、以前の自分を思い出して寂しくなることがあります。
でも飲み続けます。
ストラテラを飲んでも障害は消えない
ストラテラを飲んでも、完全に障害は消えません。相変わらず不注意だし、先延ばしにもひどいし、相変わらず個性も悪目立ちしています。薬で100%定型発達者に近づくことはないんだなと思います。
ストラテラを飲むことで、ふつうの人間に近づくというより、ロボットに近づける気がします。
コンサータは不注意に、ストラテラは多動・衝動性に効く?
ADHD(注意欠陥/多動性障害)は不注意・多動性・衝動性の障害です。わたしがまだ薬を試す前に、「コンサータは不注意に、ストラテラは多動・衝動性に効く」という当事者の言葉を聞いたことがあります。
実際に両方の薬を飲んでみると、まさにその通りだと実感します。コンサータは集中力を高め、不注意を軽減してくれます。脳が覚醒するような感じがあります。
ストラテラは自分を冷静にしてくれます。作用機序はよく理解してません。あくまで個人としての感想です。私にはどちらの薬も必要です。
※ストラテラ(アトモキセチン)の薬理作用についてはこちら をご覧ください。
それでは、今からストラテラ飲んで寝ます。