ADHDのラスカルの手帳

四国在住/20代でADHD(注意欠如多動症/注意欠陥多動性障害)と診断/社会不安障害(対人恐怖症)/アルバイター

【日雇い】ADHDがホテル客室清掃アルバイトをした話①前編

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ADHD(注意欠陥多動性障害/注意欠如多動症)、社会不安障害の池田ラスカル((@rasukarurun) )です。倉庫軽作業のバイトを辞めることになり、貯金もないので久しぶりに日雇いに行ってきました。初めての客室清掃業務です。

思ってた以上に疲れました。ADHD目線で書いていきます。

日雇い前日の準備

派遣会社のサイトにログインをして、翌日の求人に応募。2時間後に「採用決定」のメールが届きました。

  • 業務内容:客室清掃
  • 勤務時間9:30~14:30
  • 休憩時間:0分
  • 時給:850円
  • 持ち物:印鑑、マイナンバーが分かるもの、防水スリッパ(白)
  • 特記事項:勤務開始30分前に就業場所に到着し、就業先のリーダー(A氏)に電話して建物に入室。電話番号(xxx-xxx-xxx)

こんな感じです。

初めて行く現場、初めての客室清掃業務なので不安が募ります。

防水スリッパ(白)とは・・・?

持ち物:防水スリッパ(白)

メールに書いてあった見慣れない言葉に、頭の中に「????」が浮かびます。

グレーのスリッパしか持っていません。しかも明らかに防水ではありません。取り合えず、近くの100円ショップにそれらしき物を買いに行きます。

そして見つけたのがこれです。

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防水スリッパって、これのことだ!もうこれしかない!

確信を持って購入しました。

 

必ず持っていく「貴重品用のコインケース(ストラップ付)」

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私は、日雇い先に必ず持っていくものがあります。それは、貴重品を入れるケース(ストラップ付)です。この中に、ICカード・交通費+予備の現金を入れます。財布は持っていきません。

何故なら、日雇い先には鍵のついたロッカーがないことが多いのです。

あったとしても、日雇いアルバイターは使用できないことも…。

「貴重品は自分で持っていてください」と言われても、普段使っているズボンのポケットに入らなかったり、作業系の業務だと落としてしまうことがあります。

そこで、私が愛用しているのがチャムスの ナイロン キー コインケースです。

ICカードやクレジットカードがちょうど入る大きさで、コンパクトなのでズボンにも入ります。

写真に写っている表側はコインケースになっていて、裏面は透明セルのICカード入れとカードポケットがついています。コンパクトで防水性もあります。

 

これに、別で購入したタフレーベル(TOUGH LABEL) 落下防止カールコード10cm BLT-7を装着して使用しています。カラビナでズボンのベルト通しに止めておけば、落とすこともありません!

 

就業先までのアクセスを下調べ

始めていく場所で迷わないように、就業先のホテルの地図をGoogleマップで調べます。ビジネスホテルなので、駅から歩いて3分の場所にありました。

Yahoo乗り換えアプリを使って、電車の時刻表や路線を調べます。初めて降りる駅。方向音痴の私は、念のため1時間前に着く計画を立てました。

そして当日に慌てないように、電車の時刻・Googleマップ・勤務時間等をGoogleカレンダーに保存。就業先リーダーの電話番号も登録します。

余談ですが、私はかなりGoogleカレンダーを活用しています。Yahoo乗り換えアプリのデーターを、Googleカレンダーアプリに送信して共有できるので便利です。

 

ホテルの建物に入るまでのトラブル

ものすごく早く到着!

初めて降りる駅、見慣れない街並み…。ホテルまで迷わず到着できるか不安になります。しかし、駅に降りてすぐにホテルの看板が飛び込んでくるほど、近くにありました。

念のためGoogleマップのナビ機能を使って、ホテルまで移動します。そして3分で到着!遅刻を恐れるあまり、早く着き過ぎてしまいました。

勤務開始時間まであと2時間、集合時間まで1時間半もあります。

仕方がないので、ビジネスホテル周辺を散策することにしました。初めて降りた駅、初めて歩く街…。日雇いが無ければ一生来なかったところかもしれないな…。

これが日雇いの醍醐味?です。

 

就業先リーダーにも派遣会社にも電話が繋がらない!

 

時間を持て余していた私。派遣会社からの指示通り、勤務開始30分前になったと同時に、就業先リーダーの携帯電話番号に発信します。

しかし、電話に出ない。

1度切ってもう1度掛けます。しかし1分待っても2分経っても出てくれない。焦ります。恐らく、この現場リーダーさんは今日は休みなのでしょう。

初めて行く就業先なので、ホテルの建物への入室方法も、事務所の場所も分かりません。とりあえず派遣会社に電話します。

派遣会社に何度電話を掛けても繋がらない。

時間は刻一刻と過ぎていきます。このままホテルの前をうろうろしている訳にも行きません。本当はNGなのですが、正面玄関から入り、フロントの方に声をかけます。

「あの…お忙しいところすみません…今日こちらで客室清掃のアルバ…」

「はい、日雇いの清掃のアルバイトの方ですね。こちらの階段から3階まで上がっていただくと、事務所がありますので、そちらに行ってください。」

手慣れた様子で説明してくださいました。きっと、今までここに日雇いに来た人も私と同じようにフロントに助けを求めたのでしょう…。 

 

ようやく客室清掃のスタッフ事務所に到着

やっと事務所に到着しました。ドアを開けると、30代~50代の清掃のスタッフが5人程度いました。

私「〇〇から紹介でアルバイトに来ました。〇〇と申しま…」

スタッフ一同「あー!やっと来たやっと!来ないかと思った!」

私(・・・!?)

 時計を見ると9:10でした。本当は勤務開始30分前の9:00に到着しないといけません。

(電話が繋がらなくて…建物の入り方も分からなくて…)と言い訳したい気持ちを我慢しました。

 

とにかく忙しそうな現場

就業先のリーダーとして名前が書かれていたAさんは、エリアマネージャーをしている人だそうです。清掃の現場には居ませんでした。電話をかけても繋がらないはずです。

この日の業務は、パートの中でも年長らしいBさんがお世話をしてくださいました。

 Bさん「あなたこの前来た人?今までここ来たことある?」

私「無いです。」

Bさん「…清掃の仕事の経験は?」

私「無いです。」

Bさん「えー…どうしよう。困ったわ~…はぁ…」

困らせてしまいました。

事務所の空気、パートの女性たちの反応から察するに、この現場は人手不足+かなり忙しい様子です。

日替わりで1日だけ来る未経験の日雇いに、仕事を教えて、業務を割り振って…というのはかなり大変です。何だか申し訳ない気持ちになりました。

あまりの緊張に固まっていると他のパートさんが「大丈夫?9:30までここでゆっくりしててね」「初めてくるところで緊張するよね~」と声をかけてくれました。

他のパートさんは、カタコトだったのでアジア系の外国人の方だったのかもしれません。

Bさん「濡れるけど着替え持ってきた?」

私「はい!」(本当は持ってきてない)

Bさん「荷物はそこのカゴに置いてね~」

私「はい!」(やっぱり貴重品用のコインケース持ってきて良かった…)

Bさん「靴脱いだり履いたりするけどその靴で大丈夫?スリッパ貸そうか?」

私「はい!!!これで大丈夫です!」

Bさん「そんなに緊張しなくていいからね~」

 

優しく声をかけてくれるBさん。Bさんに連れられて事務所を出て、客室のあるフロアへ向かいました。

 

Bさんからユニットバスの洗い方の説明を受ける

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私が任された仕事は、ワンフロアの客室のユニットバスの清掃です。ずらーっと並んでいる客室の全てのユニットバスを洗っていきます。

お客さんはチェックアウトしているので、連泊のお客さん以外空室です。鍵のかかっている部屋は掃除しなくて良いとのこと。

(これ?全部やるの?終わるの…?)

不安になってきます。他のパートさんがやたら急いでいるのも分かります。

 Bさん「じゃあ私が一通りやり方教えるからね」

私「あっはい!」

Bさん「そんなに難しくないから!家でお風呂掃除とかするでしょ?」

私「ぁ…はぃ…」

一人暮らしの私。最後にお風呂掃除をちゃんとしたのはいつだっけ…と思い浮かべます。Bさんは色んな洗剤、スポンジ、ブラシが入ったバケツを持って部屋に入ります。

チェックアウト済みの部屋は、誰もいません。良くある格安ビジネスホテルのワンルーム。その中にある狭いユニットバス…。 

 

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Bさんと説明と動きを見逃さないように、メモ帳とボールペンを握りしめます。 

Bさん「まずはね、カーテンを上にあげるの。それでコレを使って(便器にスプレーをかける)、それでこうやってブラシで洗う。」

Bさん「このボタン長押ししたらノズルが出てくるからそれも洗って。こうしたらまたコレを使って、お風呂全体を洗っていく。」

私「…」

Bさん「で、このスポンジでこすっていく。毎日掃除してるから、そんなに力入れてしなくていいから。それで金属のとこも取っ手も全部洗って…あとはシャワーで流すだけ。こんな感じで。」

私「…」

Bさん「メモとか取らなくて良いから(笑)」

私「はい(無視して取り続ける)」

一気に説明が進んでいくので、必死にメモを取ります。

しかしADHD(注意欠陥多動性障害)の私は気が散りやすくて、こんなに大事な時でも意識が違うところに飛んでいきます。

 

(そういえばあの歯ブラシ…お客さんの私物かな?私物とかゴミとかあったらどうしたら良いんだろう…このお客さん連泊中なのかな……そういえばこのホテルって全国チェーン店だっけ?…)

Bさん「…それで、こうやって流して終わり!分かった?」

私(…ハッ!…最後よく見てなかったし聞いてなかったヤバイ)

私「あ、分かりました…。」

Bさん「とりあえずコレやってね」

私「ゴミとか私物があったらどうするんですか?」

Bさん「それは私たちがやるから大丈夫!」

また余計なことを考えて意識が飛んでいっていきました。いつも頭にあることにしか意識がいかず、目の前のことすら見えなくなってしまうのです。

Bさん「それでね、終わったらこの使い終わったバスタオルで拭いていくの。水滴を全部ね。」

Bさん「まずは全部の部屋を洗っていって、そのあとに最初に洗った部屋からバスタオルで拭いていくの。そうすると時間が経ってほとんど渇いてるから、拭きやすいから。」

Bさん「拭くときは便器も蓋開けて全部拭いてね、床も。自分の足で汚れるから床は最後に拭いてね。以上!」

一通り説明を受けましたが、いまいちよくわかってません。

Bさん「それであなた、また来るの?このバイト?」

私「えーっと…」

Bさん「今日だけ?」

私「多分」

Bさん「うーん、じゃあいいわ!(笑)」

 恐らく(今日一日しか来ない人に仕事を色々教えても時間の無駄だしなぁ…)と考えたのでしょう。

私も日雇いの人に教える立場も経験してきたので、とっても分かります。

 

手順があやふやなまま清掃スタート

Bさん「じゃあこのフロアの部屋全部、お願いね。急がなくていいからね。上の階にも下の階にも誰かいるから、何か分からないことがあったら誰かに聞いてね!」

そんな言葉を残して、立ち去っていきました。フロアは私一人だけになり、シーンとなります。

(さあ、頑張るぞ!…えーっと、まず何をしたら良いんだっけ?…)

自分が取ったメモを見直します。

 

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(・・・ヤバイ、さっぱり意味が分からない。)

(とりあえず、カーテンを上げて…みどり?あ、みどりのボトルが洗剤で、青のブラシで便器をこする…)

ADHDで、短期記憶が弱い私。このメモと、かすかな記憶を頼りに掃除をしていきます。こんなメモですら一応役に立ちました。メモがなかったら、何の洗剤を使って何のブラシで洗うのかすら分からなかったでしょう。

あやふやなまま洗い続ける

 青のブラシで便器を洗うと、次は緑のボトルの液体をユニットバス全体に吹き付けます。そして、銀色のスポンジで浴槽を洗っていきます。壁や金属の取っ手も洗います。

洗ってるうちに(これ、どこまで洗えばいいんだろう…)と分からなくなりました。Bさんのデモンストレーションを思い出そうにも忘れてしまいました。

(とりあえず全部洗っとけばいいや!)と開き直り、鏡から便器のフタから床まで全部スポンジでこすりました。

そして洗い流します。何故か、流しても流しても泡が流れていかない…洗いすぎ?

そういえば、Bさんは靴下を履いたままで洗っていたのを思い出しました。もしかして床は洗わなくて良かったのか…?

そろそろ洗い流せたかな、と思ってシャワーを止めて、念のため指差し確認します。そこでやっと気が付きました。

鏡の泡が洗い流せてない、浴槽に髪の毛が残ってる、しかもシャワーの水でトイレットペーパーが水浸し…。

いかに自分が雑で注意欠陥か実感しました。トイレットペーパーは交換しました。

とにかく無我夢中で掃除に没頭する 

やっと1部屋目 が終わりましたが、まだまだ部屋は沢山残ってます。このフロアだけで18部屋くらいありました。

そして2部屋目の掃除に取り掛かります。メモを見ながら、トイレから掃除していきます。そして思い出しました。ノズルを出して洗わないといけないということに…。

メモに書いてたのに読み飛ばしてました。

その他にも(そういえば、さっきの部屋の掃除した時、ここ洗ってないような…)とか(シャンプーのボトルをぐちゃぐちゃにしたままだった気がする…)とか、色々と思い出してきました。

2部屋目の掃除が終わると、1部屋目にあわてて戻りました。シャンプーのボトルが便座の上に置かれている酷い状況でした…。

普段から「物を元に戻すのが苦手」な私です。こんな単純な作業すらロクに出来ないなんて…と落ち込みましたが、気を取り直して3部屋目へ。

ADHDの掃除術!「小さなエリアに区切って、掃除する」

私は頭の中で、昨日読んだ本(「片づけられない!」「間に合わない!」がなくなる本―ADHDタイプの「部屋」「時間」「仕事」整理術)を思い出していました。

そこに書かれてあった「小さなエリアに区切って掃除する」という方法を思い出しました。 

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掃除をするときに、ユニットバスをこんな感じでエリアごとに細かく分けました。①~⑨は掃除する順番です。逆に掃除しにくい?と思うかもしれませんが、これが私にとってやりやすかったのです。

注意欠陥で物忘れがひどい私。視野が狭く、常に目の前のものしか見えていない、さっきまでのことはすぐに忘れてしまう。

そして、気が散りやすいのでやりかけのまま放置して違うことをしてしまう…。

「このユニットバス全体を洗っていこう」と捉えると、洗い残しや片づけ忘れが出てきます。

それを防ぐために、小さなユニットバスを更に小さなエリアに区切り、エリアを順番に1か所ずつ綺麗にしていくようにしました。

このやり方は、私にとって効率も良かったようです。1部屋5分弱くらいのペースで、過集中モードで倒していきました。

後編へ続く!

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