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ADHDのラスカルの手帳

四国在/20代でADHD(注意欠如多動症/注意欠陥多動性障害)と診断/コンサータ・ストラテラ/うつ/社会不安/アルバイター/ クラウドワーカー/生きるための記録/

ADHDの正式名称が「注意欠如多動症」に変更になったことにモヤモヤ

 

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ADHD(注意欠陥多動性障害/注意欠如多動症)の池田ラスカル(@rasukarurun) です。

 

ADHD(attention deficit hyperactivity disorder)という障害名は、「注意欠陥多動性障害」と呼ばれてきました。

しかし近年では「注意欠如多動症」「注意欠如多動性障害」という名称が公的に使用されているのが目立ちます。

私が最近いただいた、医師の診断書の傷病名も「注意欠如多動症」でした。

何だか慣れないなぁ…と思いつつも、なんで変わったの?どちらが正しい?など疑問が浮かんだので調べてみました。

<目次>

ADHDの正式名称は注意欠如多動症に

「注意欠陥」という名称は、今は「注意欠如」に変わったそうです。

2014年の5月に、日本精神神経学会が作成したガイドラインにより改称されました。

 

日本精神神経学会は5月28日、「DSM-5病名・用語翻訳ガイドライン」を作成した。

児童青年期の疾患などについて、「障害」を「症」へと変更し、「学習障害(LD)」は「学習症」、「注意欠如多動性障害(ADHD)」は「注意欠如多動症」となった。

 アメリカ精神医学会による「精神疾患の分類と診断の手引き(DSM)」の第5版が2013年に出版されたのを受け、病名や用語にさまざまな略語が用いられ混乱が起きないよう、ガイドラインにまとめた

 引用:学習症など「障害」を「症」へ変更、日本精神神経学会がガイドライン | リセマム

 

このため、現在臨床では「注意欠如多動症」という診断名が使用されています。また、成人の場合は「注意欠如多動性障害」が使われることもあります。

どちらにせよ、以前の「注意欠陥」という言葉は、もう臨床や公的な場では使用されていないそうですね。

 なぜ「注意欠陥多動性障害」から改称されたのか?調べてみました。

 

改称の目的①「欠陥」という言葉のイメージ

「注意欠陥」から「注意欠如」に改称されたのは「欠陥」の言葉のイメージが悪いことや、当事者(患者)への差別の配慮がああったようです。

このような理由で改称されるのは良くあることで、過去には「精神分裂症」が「統合失調症」に改称されています。

 

改称の目的②「障害」ではなく「症」にすることで不安をなくす

ADHDは、小児期や青年期に診断されることが多い病気です。

児童青年期の疾患では、病名に「障害」がつくと、児童や親に不安を与えてしまうことから、改称されたようです。

その他の発達障害も「障害」ではなく「症」という表現が使われています。

以下は日本精神神経学会ガイドライン からの引用です。

 

児童青年期の疾患では、病名に「障害」がつくと、児童や親に大きな衝撃を与えるため、「障害」を「症」に変えることになった。

「言語障害」は「言語症」、「学習障害(LD)」は「学習症」に言い換えられる。

不注意や多動性、衝動性が表れる「注意欠如多動性障害(ADHD)」は「注意欠如多動症」、自閉症やアスペルガー症候群をとらえた「自閉スペクトラム障害」は「自閉スペクトラム症」となる。

 このほか、突然強い不安感などに襲われる「パニック障害」は「パニック症」、生物学的な性別と自己意識が一致しない「性同一性障害」は「性別違和」へと統一される。

引用元:学習症など「障害」を「症」へ変更、日本精神神経学会がガイドライン | リセマム

「障害」という言葉に悪い印象があり、その衝撃や不安を緩和するために改称されたようです。

 

私の意見①「欠陥」より「欠如」の方が印象が悪いのでは?

「欠陥」という言葉が誤解や差別意識を生むということで「欠如」になったようです。

色々な意見があると思いますが、私は「欠如」の方がきつい感じがします。

goo国語辞書で言葉の意味を調べてみました。

 けつじょ【欠如】

あるべきものが欠けていること。 「責任感が-している」 「能力の-」

 

 けっ‐かん【欠陥】
欠けて足りないこと。不備な点。「論理上の欠陥を衝(つ)く」「欠陥商品」 

 

似たような意味ですが、少し違います。「欠如」には「必要なものが丸ごとかけている」

欠陥には「一部が欠けている」というように捉えました。

「欠如」の方が欠けているものが多いように感じます。そのため、「注意欠陥」の方が優しい表現に思えるのですが…。

しかし「欠陥」という言葉は「欠陥住宅」や「欠陥商品」などの表現で使用されており、悪い印象があることも確かです。

 

私の意見②「障害」から「病」になったことについて

これも難しい問題ですが、個人的には「障害」の方が好きです。なぜなら「病」は一時的なものであり、治るものというイメージがあるからです。

ADHDは先天性のもので、一生付き合っていくものです。薬で症状は緩和できますが、完治はしません。

そのため、「障害」の方がしっくりきます。

しかし、日本精神神経学会の説明にもあるように「児童青年期の疾患では、病名に「障害」がつくと、児童や親に大きな衝撃を与える」こともあるのでしょう。

 

どちらの名称が良い?ADHD当事者アンケートの結果

Twitterのアカウントのアンケート機能を使って、簡単な調査をしました。主に青年期~成人のADHD当事者へのアンケートです。

 

 

54票が集まりました。約8割の人が以前の「注意欠陥多動性障害」 が良いと答えています。

理由は分かりませんが、馴染みがあるから…というのが多いのではないでしょうか?

私も以前の「注意欠陥多動性障害」の方が好きです。馴染みがありますし、言葉の表現が的を得ている気がするからです。

しかし大事なのは「ADHDを知らない世間一般の人たちが、傷病名を聞いたときにどんなイメージを持つか?」だと思います。

私が心理学科の学生なら、研究論文のテーマで統計を取りたいところです。誰かやってください!笑